【浅田真央、来季引退へ「最後のつもりで応援してほしい」】
フィギュアスケートの世界国別対抗戦2013(11日~13日)から一夜明けた14日、女子シングルで5位に終わった浅田真央(中京大)が会見に臨み、ソチ五輪を最後に引退する意向をあらためて示した。
穏やかな表情で会見場に姿を現した浅田。大挙して集まった報道陣の姿を見て「すごい人……」とつぶやいた。前日のフリースケーティング後の会見で「五輪という最高の大きな舞台で、集大成の演技をしたい」と発言し、ソチ五輪後の引退示唆と報道された。記者からあらためて「ソチ五輪のシーズンで引退ということか」と聞かれた浅田は「今はそういうつもりでいます」とソチ五輪を一区切りとすることを認めた。
引退の決断は「体力面ではない。いろんなことがあり、その中でちょっとずつ『そうなのかな、そうなのかな?』という感じ」。実姉でタレントの浅田舞さんら身近な人にはすでに相談していたというが、公の場で発言するのは今回が初めて。「応援してくれている方にも自分の気持ちを伝えたかった」との思いからこの時期での引退表明となった。
引退後のプランは決まっていない。ソチ五輪に向けては「最高の舞台で最高の演技をしたいという気持ち」と前を向く。「ファンの方にも(ソチ五輪が)最後というつもりで応援してほしい」と、決意を語った。
スポーツナビ 4月14日(日)13時43分配信
【ソチで引退の浅田真央「将来的にはちゃんと子ども欲しい」】
「フィギュアスケート世界国別対抗戦最終日、エキシビション」(14日、代々木第1体育館)
2014年ソチ五輪後の現役引退を表明した浅田真央(中京大)が14日、世界国別対抗戦の一夜明け会見に臨み、改めてソチ五輪で競技生活に一区切りを付けることを明言した。
浅田は「ソチ五輪で自分の最後の最高の滑りをできるようにと考えています」と、晴れやかな表情で話した。理由については「色んなことがありますけど、今年に入ってから徐々に思い始めた。気持ちがふときた時があった。そうなのかな、そうなのかな、そうなのかなって思うことがあって、あと1年という短い時間の中で自分もそこに向けて、最終の全力を尽くそうと思った」と、話した。
引退後については未定だが「今までスケート一本でやってきたので、これからは自分で自分の道を切り開かないといけないなと思います。将来的にはちゃんと子どもが欲しいな」と、笑った。
デイリースポーツ 4月14日(日)16時38分配信
フィギュアスケートの世界国別対抗戦2013は13日、東京・国立代々木競技場で最終日を迎えた。女子フリースケーティング(FS)では、ショートプログラム(SP)5位と出遅れた浅田真央(中京大)が、フリー117.97点、合計177.36点と奮わず、5位で今シーズン最後の試合を締めくくった。1位は鈴木明子(邦和スポーツランド)、2位、3位は米国の2人、アシュリー・ワグナーとグレイシー・ゴールドが入った。
【今季最後の演技で浅田を襲った疲労感】
両手を広げてお気に入りのプログラム『白鳥の湖』を終えた瞬間、浅田の表情が大きくゆがんだ。2012−13年シーズンの最後の最後に浅田が見せたのは、強い疲労感に襲われて苦しそうな、これまでに見たことのない姿だった。
調子自体は悪くなかった。直前の6分間練習でもトリプルアクセルを着氷。本番では、冒頭でそのトリプルアクセルが開いてダブルアクセルになってしまったが、それ以降は流れも良く、ジャンプも次々と決めていた。
ところが後半に入って急変。演技後に浅田が語ったところの「ちょっと今までにないような、体も足も呼吸もすごい苦しい状態」になってしまったという。それでも何とか持ちこたえて大きなミスなく滑りきったが、後半はスピード感が失われ、終盤の見せ場であるステップシークエンスでも疲れが見られた。
浅田自身、突然襲った疲労の原因は「分からない」と困惑気味。しかし、浅田を指導する佐藤信夫コーチには思い当たる節があった。
「年々、そういうところが出てきているのは間違いないと思う。(今日の演技は)最初は結構良いかなと思って見ていましたが、トリプルアクセルの負担が後から出てきたかなという感じはしています」
【佐藤コーチ、3回転半は「とてつもなく大きい」精神的負担】
これまで、浅田は難易度の高いトリプルアクセルに果敢に挑戦してきた。しかし今シーズンの前半はその大技を封印。佐藤コーチと話し合い、練習で跳べないなら試合に入れるのはやめようと決めてのことだった。
代名詞であるトリプルアクセルを欠いた浅田ではあったが、それでも次々に勝ち続けた。グランプリシリーズ(GP)の中国杯とNHK杯で立て続けに優勝すると、迎えた昨年12月のGPファイナルを4年ぶりに制覇。スケート技術の高さや質の高い演技で、ジャンプに頼らずとも高得点が狙えるようになったからこその優勝だった。
シーズン後半からはトリプルアクセルを解禁。今季初のアクセル挑戦となった2月の四大陸選手権ではSPでいきなり成功させて優勝した。続く3月の世界選手権でもSP、FSともに3回転半を跳び着氷。3位に入り、3大会ぶりに世界選手権のメダルを獲得した。
しかしながら、結果を残してもなお、佐藤コーチは浅田の思うままにアクセルを跳ばせるわけにはいかないと考えている。トリプルアクセルや3回転−3回転といった大技をプログラムに組み込むことで被るものも大きいからだ。肉体的な負担ももちろんあるが、佐藤コーチが心配するのは「精神的なプレッシャー」。「とてつもなく大きい」という言葉で表現したその重圧は、ジュニア時代からトリプルアクセルを跳び続ける浅田に想像以上に負荷をかけているのだろう。
佐藤コーチ曰く、それでも浅田は「何が何でも(トリプルアクセルを)やりたいという強い気持ちを持っている」という。しかし、「私としては、それが許される状況なのかというのはよく判断しながらもっていかないといけない。その点についてはなかなか(浅田と)心を一つにするのは難しかった」と葛藤したことを明かした。浅田と佐藤コーチのこういったやりとりそのものが、トリプルアクセルに挑戦する難しさを表しているのかもしれない。
【ソチ五輪へ「スケート人生の中で一番良い演技を」】
トリプルアクセルに取り組む中で収穫もあった。佐藤コーチは「他のものを犠牲にしないでなおかつ(トリプルアクセルに)挑戦できるというところに向かって、手応えを感じつつある」と自信をのぞかせる。2月に開催されるソチ五輪を控えた来季に向けては「エレメンツを今まで以上に質の高いものにしていきたい」と、さらなる技の向上に強い意欲を見せた。
ソチ五輪にかける強い思いは浅田も同じだ。FSを終えた浅田は、「五輪という最高の大きな舞台で、集大成の演技ができるように頑張りたい。良い色のメダルがほしい」と、最大の力をつぎ込む考えだ。
「最後はスケート人生の中で一番良い演技をしたい」と、ソチ五輪後の現役引退に含みを持たせた発言も残しているが、どちらにせよ、競技人生最高の状態で五輪を迎える覚悟であることには違いない。
「すぐにスタートしなければいけない」とすでに来シーズンを見据える浅田。ソチ五輪のリンクで全開の“真央ちゃんスマイル”が見られるよう、浅田の五輪挑戦を静かに見守りたい。
<了>
スポーツナビ 2013年4月14日 12:38
◇浅田真央 ソチ五輪で引退
日本のフィギュアスケート界にとって、来季は大きなターニングポイントになる。13日、来季限りで現役を引退する意向を明かした浅田のほかにも、ソチ五輪シーズンがラストになるスケーターは多い。
女子に注目が集まっていた時代から男子をけん引してきた10年バンクーバー五輪銅メダリストの高橋大輔(27=関大大学院)、織田信成(26=関大大学院)、女子の鈴木明子(28=邦和スポーツランド)は既に来季限りでの引退を表明。「黄金期」を支えた彼らの多くはプロに転向することが予想される。また、コーチが決まらずに休養している安藤美姫(25)も、来季が競技生活の最後になることは決定的とみられる。
試合会場は常に満員という、最近のフィギュア人気に貢献してきたスケーターが、一斉に競技会に別れを告げる。次世代のエースとして期待されるのは、10年世界ジュニアで金メダルの村上佳菜子(18=中京大)や、羽生結弦(はにゅう・ゆづる、18=東北高出)ら。2人は五輪争いが可能なレベルだが、その下の世代はカテゴリー別でもまだ世界トップとは言い難い。
有力選手の引退試合となる可能性がある来季の全日本選手権、世界選手権は、1万5000人以上の客席を誇るさいたまスーパーアリーナで開催される。超満員は間違いない。だが、それ以降は、現在のフィギュア人気を保つのは険しい道のりになりそうだ。
スポニチアネックス 4月14日(日)7時1分配信
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フィギュア界は一気に冬の時代になりそうですね。
ジュニアにも才能のある選手が何人かいますが、
今後は試合よりもアイスショーの方が盛り上がったりして?
私は真央選手が引退した後、試合を見ることはないと思います。
フィギュアスケートの世界国別対抗戦2013・第3日は13日、東京・国立代々木競技場で行われた。
女子フリースケーティングでは、ショートプログラム5位と出遅れた浅田真央(中京大)は、フリー117.97点、合計177.36点で順位変わらず5位だった。1位は鈴木明子(邦和スポーツランド)、2位、3位は米国の2人、アシュリー・ワグナーとグレイシー・ゴールドが入った。
浅田はなんとか演技をまとめたものの、キレを欠く内容となった。「今までになく、体も呼吸も苦しい状態で滑った」という演技は、冒頭のトリプルアクセルの回転が途中で開きダブルアクセルに。また後半のダブルアクセル-3回転トゥループは2つ目が2回転になるなど、転倒こそないもののなんとか持ちこたえての状態だった。フリー『白鳥の湖』の見せ場、終盤のステップシークエンスでも疲れが見え、「最高の演技ではなかったです」と振り返った。
また、来季へ向けては「五輪という最高の大きな舞台で、集大成の演技ができるように頑張りたい」と最大の力を尽くす。「引退」の言葉こそ口にしなかったものの、「自分のスケート人生での最高の演技をすることが目標」とも冷静な表情で言葉を重ねるなど、競技人生最高の状態で五輪を迎える覚悟を見せた。
以下は、演技後の浅田のコメント。
■浅田真央「今までになく、体も呼吸も苦しい状態で滑った」
「今日はコンディションは悪くなかったし、いけるという気持ちで臨みました。トリプルアクセルは失敗してしまいましたが、それ以降は良い流れでジャンプも決まっていました。ただ、後半から脚と体に負担が来てしまって、自分の体をコントロールするのがすごく難しい状態でプログラムをずっと続けていた感じです。
すごくきついプログラムではあるのですが、きつくなった原因は分かりません。ちょっと今までにないような、体も足も呼吸もすごい苦しい状態の中で後半はほとんど滑っていた感じでした。
トリプルアクセルは練習ではまずまずだったので、そのままいこうと思っていました」
――今季最後のFSだったが?
「後半から体力が落ちてきてしまって自分の体を動かすのも大変な感じでやっていたので、最高の演技ではなかったです。SPもFSも大好きなプログラムなので、シーズンをすごく好きなプログラムで締めくくれたのはすごくうれしかったです。
――投げ込まれた花束を丁寧に拾っていたが?
「お花をたくさんいただいて、感謝の気持ちを込めて拾っていました」
――今シーズンの手応えは?
「自分のやるべきことは確実にできていると思うのですが、今日のような演技ではいけないと思うので、気持ちを切り替えて来シーズンに臨みたいと思っています」
――思い出に残っている大会は?
「四大陸選手権と世界選手権ですね。四大陸はSPでアクセルが跳べてすごくうれしかったです。世界選手権では3大会ぶりにメダルが取れましたし、自分の最高のレベルで(演技に)臨めたのが一番うれしいです」
――今シーズンは休養をはさんでスタートが少し遅かったと思うが?
「今年は五輪シーズンですぐにスタートしなければいけないので、ところどころ休息をして、また次のシーズンに臨みたいと思います」
――五輪シーズンに向けては?
「まず、新しいプログラムを作ることと、五輪という最高の大きな舞台なので、そこで自分の集大成の演技ができるように頑張りたいと思います。
今の時点では五輪メダルよりも、自分のスケート人生での最高の演技をすることが目標。五輪に出られたら日本代表として出場するので、良い色のメダルがほしいと思っています。そのためには自分の最高のレベルで最高の演技をすることが、(頂点に近づくための)一歩なんじゃないかなと思います」
スポーツナビ 4月13日(土)21時15分配信
フィギュアスケートの浅田真央(中京大)が13日、今季の最終戦となった世界国別対抗戦終了後、ソチ五輪が行われる来季限りで第一線を退く意向を示した。
銀盤に様々なドラマを刻み込んできた天才スケーターは、2014年ソチ五輪を「集大成」と位置づけて、悲願の金メダル獲得を目指す。
競技終了後のインタビューで、「五輪という最高の舞台で、集大成として、いい演技ができるようにしたい。スケート人生で最高の演技をしたい」と打ち明けた。
来季で競技生活を終えるのかと問われると、真央は「今はそのつもりです」と頷いた。
この日は女子とペアのフリーが行われ、ペア不在が響いた日本は連覇を逃して3位。女子では、鈴木明子(邦和スポーツランド)が逆転で1位、真央は5位に終わった。
デイリースポーツ 4月13日(土)20時12分配信
【「今はそういう気持ち…」 浅田真央、ソチ五輪シーズンで引退表明】
フィギュアスケート女子の浅田真央選手(22)=中京大=が13日、ソチ冬季五輪シーズンとなる来季限りで現役を引退する意向を明らかにした。東京・国立代々木競技場で行われている世界国別対抗戦のフリー演技後、「五輪を集大成としていい演技ができるようにしたい」と語った。
表彰式の後に報道陣の取材に応じた浅田は「今はそういう(ソチ五輪で引退)気持ちです」と話した。2大会連続出場を目指しているソチ五輪に出場した場合、最後の五輪となる。
日本女子のエース、浅田はトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を武器に世界の第一線で活躍。15歳で初出場した2005年のグランプリファイナルで優勝。年齢規定で06年トリノ五輪には出場できなかったが、10年バンクーバー五輪で銀メダルを獲得。08年、10年と世界選手権も2度制している。
産経新聞 4月13日(土)20時26分配信
【真央、五輪で「最後の、最高の滑りを」】
フィギュアスケート女子の浅田真央(22=中京大)が、来季限りでの引退表明から一夜明けた14日、世界国別対抗戦後の会見に臨んだ。
引退意思についてあらためて「今年に入って徐々に思い始めた。ソチ(五輪)というすごく大きな舞台で、最後の、最高の滑りができるように。あと1年というか、もう1年もない。本当に短い中で、最終の全力を尽くせるんじゃないかなと思う。自分の思っていることをしっかり言って、応援してくれる人に伝えたかった」と話した。
日刊スポーツ 4月14日(日)13時15分配信
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ソチ五輪後に引退かもしれないと思ってはいたけれど、
やっぱりショックでした。
長く競技を続ける間にいろいろなことがありましたし、
身体も気力も限界でしょう。
昔は気楽に応援していたフィギュアスケートも、
この数年は疑惑の採点で嫌気が差してきていました。
でも真央選手のことは最後まで応援したいと思います。
ソチ五輪のシーズンが、真央選手にとって最高のシーズンになりますように。