フィギュアスケーターの浅田真央さんを応援するブログ
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【真央「フィギュアっていいな」/一問一答】
<フィギュアスケート:世界選手権>◇29日◇さいたまスーパーアリーナ
女子はショートプログラム(SP)で1位だった浅田真央(23=中京大)が、フリーもトップの138・03点をマークし、自己ベストとなる合計216・69点で、4年ぶり3度目の優勝を飾った。競技後の一問一答は以下の通り。
-おめでとうございます。
浅田 ありがとうございます。
-今終わった気持ちは
浅田 終わったばっかりで、あまりインタビューインタビューで、気持ちの整理がついてないんですけど(会場笑い)、本当にこの大きなすごい会場で、ショートとフリーの2日間、自分の出来る精いっぱいの演技を、たくさんのお客さんの前で演技することが出来て、本当にうれしかったです。ありがとうございました。
-3回目の世界チャンピオン
浅田 私自身、オリンピックのフリーは順位ではなく、得点ではなく、自分が4年間やってきたことを出そうと思ってやってきました。今日はこの大会で、2つやり切ったって思える演技をすることが目標だったので、それだけを考えました。
-シーズンを終えて、スケートに対する思いは
浅田 今シーズン、バンクーバー(五輪)からずっと一から見直してきた事が今シーズンで花開いたかなという思いです。今シーズン悔しかったり、うれしかったり、いろんな事がありましたけど、今シーズンだけではなくて、いろいろありましたけれども、あらためて今日終わってみて、フィギュアスケートっていいなって思いました。
日刊スポーツ 3月29日(土)21時46分配信
【真央今後は「ちょっと何とも」/一問一答2】
<フィギュアスケート:世界選手権>◇29日◇さいたまスーパーアリーナ
女子はショートプログラム(SP)で1位だった浅田真央(23=中京大)が、フリーもトップの138・03点をマークし、自己ベストとなる合計216・69点で、4年ぶり3度目の優勝を飾った。表彰式後のインタビューは以下の通り。
-金メダルを掛けて場内1周して、どんな気持ち
浅田 あらためて会場を見て、一番上までお客さんがいて、たくさんの方の応援が力になりました。
-コーチにもメダルを掛けていたが
浅田 バンクーバーから見直してきたジャンプ…。オリンピックで本当は先生(佐藤信夫コーチ)にかけてあげたかったのですが、出来なかったので、今回のこの世界選手権でしたいと思っていました。
-ソチの悔しさを晴らしたいと言っていたが、気持ちをぶつけられたか
浅田 はい。
-この大会、満足しているか
浅田 はい。
-点数を付けるなら
浅田 100点です。
-どこを一番褒めてあげたいか
浅田 全て…ではないですけど、今回のこの試合は、自分が目指してたショートとフリーを自分がやり切ったって思えるような演技をすることだったので、それが叶ってうれしかったし、その後にこうして金メダルという素晴らしい形でメダルが取れて、またうれしくなりました。
-金メダルを触ってみて
浅田 久しぶりに世界選手権の金メダルなので、うれしいです。
-スケートっていいなと、先程言われていたが
浅田 苦しい事、すごく悩んだ事もあったが、それがあったからこそ喜びもあるし、こうしてたくさんの方の前で滑って、自分が最高の演技をすることが出来て、5歳からやってきたフィギュアスケートを、嫌いになったこともあったんですけど、あらためて今日“いいな”って思い直したところです。
-今シーズン、特にそれを感じることが多かったのでは
浅田 オリンピックのフリーは、すごく満足していたんですけど、その他はなかなかここまでやり切ったって思えるような演技が出来ていませんでした。なので、この世界選手権とオリンピックのフリーは、久しぶりに自分がやり切ったって、出し切ったって思える演技が出来たので、こうして大きな大会で自分の最高の演技が出来たことは、本当にうれしいです。
-今、誰にどんな会話をしたいか
浅田 今日滑っていても、会場でもたくさんのお客さんが一番上まで見えましたし、お客さんの応援があったからだと思います。先生をはじめ、支えて下さった方にもいい演技をして恩返しできたこと、すごくうれしく思っています。たくさんの方に「ありがとうございます」を言いたいです。
-集大成と位置付けていた今シーズン、今後について
浅田 今は終わったばかりなので、ちょっと何とも言えないですね。終わってからじっくり考えたいと思います。
-いつごろまで
浅田 分からないです。
-ファンにメッセージを
浅田 今日テレビの前でもたくさんの方の応援があったからこそ、自分のパワーに変えることが出来ました。いい演技をショートとフリーとお見せできたと思います。応援ありがとうございました。
日刊スポーツ 3月29日(土)22時9分配信
<フィギュアスケート:世界選手権>◇29日◇さいたまスーパーアリーナ
女子はショートプログラム(SP)で1位だった浅田真央(23=中京大)が、フリーもトップの138・03点をマークし、自己ベストとなる合計216・69点で、4年ぶり3度目の優勝を飾った。競技後の一問一答は以下の通り。
-おめでとうございます。
浅田 ありがとうございます。
-今終わった気持ちは
浅田 終わったばっかりで、あまりインタビューインタビューで、気持ちの整理がついてないんですけど(会場笑い)、本当にこの大きなすごい会場で、ショートとフリーの2日間、自分の出来る精いっぱいの演技を、たくさんのお客さんの前で演技することが出来て、本当にうれしかったです。ありがとうございました。
-3回目の世界チャンピオン
浅田 私自身、オリンピックのフリーは順位ではなく、得点ではなく、自分が4年間やってきたことを出そうと思ってやってきました。今日はこの大会で、2つやり切ったって思える演技をすることが目標だったので、それだけを考えました。
-シーズンを終えて、スケートに対する思いは
浅田 今シーズン、バンクーバー(五輪)からずっと一から見直してきた事が今シーズンで花開いたかなという思いです。今シーズン悔しかったり、うれしかったり、いろんな事がありましたけど、今シーズンだけではなくて、いろいろありましたけれども、あらためて今日終わってみて、フィギュアスケートっていいなって思いました。
日刊スポーツ 3月29日(土)21時46分配信
【真央今後は「ちょっと何とも」/一問一答2】
<フィギュアスケート:世界選手権>◇29日◇さいたまスーパーアリーナ
女子はショートプログラム(SP)で1位だった浅田真央(23=中京大)が、フリーもトップの138・03点をマークし、自己ベストとなる合計216・69点で、4年ぶり3度目の優勝を飾った。表彰式後のインタビューは以下の通り。
-金メダルを掛けて場内1周して、どんな気持ち
浅田 あらためて会場を見て、一番上までお客さんがいて、たくさんの方の応援が力になりました。
-コーチにもメダルを掛けていたが
浅田 バンクーバーから見直してきたジャンプ…。オリンピックで本当は先生(佐藤信夫コーチ)にかけてあげたかったのですが、出来なかったので、今回のこの世界選手権でしたいと思っていました。
-ソチの悔しさを晴らしたいと言っていたが、気持ちをぶつけられたか
浅田 はい。
-この大会、満足しているか
浅田 はい。
-点数を付けるなら
浅田 100点です。
-どこを一番褒めてあげたいか
浅田 全て…ではないですけど、今回のこの試合は、自分が目指してたショートとフリーを自分がやり切ったって思えるような演技をすることだったので、それが叶ってうれしかったし、その後にこうして金メダルという素晴らしい形でメダルが取れて、またうれしくなりました。
-金メダルを触ってみて
浅田 久しぶりに世界選手権の金メダルなので、うれしいです。
-スケートっていいなと、先程言われていたが
浅田 苦しい事、すごく悩んだ事もあったが、それがあったからこそ喜びもあるし、こうしてたくさんの方の前で滑って、自分が最高の演技をすることが出来て、5歳からやってきたフィギュアスケートを、嫌いになったこともあったんですけど、あらためて今日“いいな”って思い直したところです。
-今シーズン、特にそれを感じることが多かったのでは
浅田 オリンピックのフリーは、すごく満足していたんですけど、その他はなかなかここまでやり切ったって思えるような演技が出来ていませんでした。なので、この世界選手権とオリンピックのフリーは、久しぶりに自分がやり切ったって、出し切ったって思える演技が出来たので、こうして大きな大会で自分の最高の演技が出来たことは、本当にうれしいです。
-今、誰にどんな会話をしたいか
浅田 今日滑っていても、会場でもたくさんのお客さんが一番上まで見えましたし、お客さんの応援があったからだと思います。先生をはじめ、支えて下さった方にもいい演技をして恩返しできたこと、すごくうれしく思っています。たくさんの方に「ありがとうございます」を言いたいです。
-集大成と位置付けていた今シーズン、今後について
浅田 今は終わったばかりなので、ちょっと何とも言えないですね。終わってからじっくり考えたいと思います。
-いつごろまで
浅田 分からないです。
-ファンにメッセージを
浅田 今日テレビの前でもたくさんの方の応援があったからこそ、自分のパワーに変えることが出来ました。いい演技をショートとフリーとお見せできたと思います。応援ありがとうございました。
日刊スポーツ 3月29日(土)22時9分配信
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【浅田真央が3回目の優勝 フィギュア世界選手権】
フィギュアスケートの世界選手権は29日、さいたま市のさいたまスーパーアリーナで最終日があり、女子フリーでは、ショートプログラム(SP)首位の浅田真央(中京大)が138・03点で合計216・69点とし、3度目の優勝を飾った。鈴木明子(邦和スポーツランド)は122・70点で合計193・72点で6位。村上佳菜子(中京大)は111・58点で合計172・44点で10位だった。
ユリア・リプニツカヤ(ロシア)が合計207・50点の2位。ソチ五輪銅メダリストのカロリナ・コストナー(伊)は合計203・83点で3位。グレーシー・ゴールド(米)が合計194・58点で5位。
アイスダンスはソチ五輪6位のアンナ・カッペリーニ、ルカ・ラノッテ組(伊)が初優勝した。日本のキャシー・リード、クリス・リード組(木下ク)が80・95点で合計136・13点の18位だった。
朝日新聞デジタル 3月29日(土)20時57分配信
【浅田真央が3度目の女王 自己最高を更新】
フィギュアスケートの世界選手権最終日は29日、さいたま市のさいたまスーパーアリーナで行われた。女子は、ソチ冬季五輪6位で、27日のショートプログラム(SP)は世界歴代最高得点で首位に立った浅田真央(中京大)が、この日もトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)をほぼ完璧に決めるなど伸び伸びとした演技で、フリー138.03点、合計では自己最高を大きく更新する216.69点で金メダルに輝いた。浅田の世界選手権制覇は2010年の伊トリノ大会以来3度目で、日本選手では最多となった。
同五輪5位でSP3位のユリア・リプニツカヤ(ロシア)がフリー132.96点、合計207.50点で銀メダル。同五輪銅メダリストでSP2位のカロリナ・コストナー(イタリア)がフリー126.59点、合計203.83点で銅メダルとなった。
今大会で現役引退を表明している、SP4位の鈴木明子(邦和スポーツランド)は、フリー122.70点、合計193.72点で6位。SP10位の村上佳菜子(中京大)はフリー111.58点、合計172.44点で10位だった。
アイスダンスはアンナ・カッペリーニ、ルカ・ラノッテ組(イタリア)が優勝し、キャシー・リード、クリス・リード組(木下ク)は18位に終わった。
◇フィギュア世界選手権での日本選手優勝者(女子)
年 開催地 選手
1989 パリ 伊藤みどり
94 千葉 佐藤有香
2004 ドルトムント 荒川静香
07 東京 安藤美姫
08 イエーテボリ 浅田真央
10 トリノ 浅田真央
11 モスクワ 安藤美姫
14 埼玉 浅田真央
毎日新聞 3月29日(土)21時11分配信
【浅田4年ぶり3回目の優勝 鈴木は6位】
フィギュアスケートの世界選手権最終日は29日、さいたまスーパーアリーナで行われ、女子ショートプログラム(SP)で世界歴代最高の78.66点をマークして首位に立った浅田真央(中京大)がフリーで138.03点を挙げて合計216.69点とし、4年ぶりの優勝で日本人初となる3回目の頂点に立った。2位は207.50点のユリア・リプニツカヤ(ロシア)、3位は203.83点のカロリナ・コストナー(イタリア)。
現役最後の演技に臨んだ鈴木明子(邦和スポーツランド)は6位、村上佳菜子(中京大)は10位だった。
アイスダンスはアンナ・カッペリーニ、ルカ・ラノッテ組(イタリア)が優勝し、キャシー・リード、クリス・リード組(木下ク)は18位に終わった。
毎日新聞 3月29日(土)21時21分配信
フィギュアスケートの世界選手権は29日、さいたま市のさいたまスーパーアリーナで最終日があり、女子フリーでは、ショートプログラム(SP)首位の浅田真央(中京大)が138・03点で合計216・69点とし、3度目の優勝を飾った。鈴木明子(邦和スポーツランド)は122・70点で合計193・72点で6位。村上佳菜子(中京大)は111・58点で合計172・44点で10位だった。
ユリア・リプニツカヤ(ロシア)が合計207・50点の2位。ソチ五輪銅メダリストのカロリナ・コストナー(伊)は合計203・83点で3位。グレーシー・ゴールド(米)が合計194・58点で5位。
アイスダンスはソチ五輪6位のアンナ・カッペリーニ、ルカ・ラノッテ組(伊)が初優勝した。日本のキャシー・リード、クリス・リード組(木下ク)が80・95点で合計136・13点の18位だった。
朝日新聞デジタル 3月29日(土)20時57分配信
【浅田真央が3度目の女王 自己最高を更新】
フィギュアスケートの世界選手権最終日は29日、さいたま市のさいたまスーパーアリーナで行われた。女子は、ソチ冬季五輪6位で、27日のショートプログラム(SP)は世界歴代最高得点で首位に立った浅田真央(中京大)が、この日もトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)をほぼ完璧に決めるなど伸び伸びとした演技で、フリー138.03点、合計では自己最高を大きく更新する216.69点で金メダルに輝いた。浅田の世界選手権制覇は2010年の伊トリノ大会以来3度目で、日本選手では最多となった。
同五輪5位でSP3位のユリア・リプニツカヤ(ロシア)がフリー132.96点、合計207.50点で銀メダル。同五輪銅メダリストでSP2位のカロリナ・コストナー(イタリア)がフリー126.59点、合計203.83点で銅メダルとなった。
今大会で現役引退を表明している、SP4位の鈴木明子(邦和スポーツランド)は、フリー122.70点、合計193.72点で6位。SP10位の村上佳菜子(中京大)はフリー111.58点、合計172.44点で10位だった。
アイスダンスはアンナ・カッペリーニ、ルカ・ラノッテ組(イタリア)が優勝し、キャシー・リード、クリス・リード組(木下ク)は18位に終わった。
◇フィギュア世界選手権での日本選手優勝者(女子)
年 開催地 選手
1989 パリ 伊藤みどり
94 千葉 佐藤有香
2004 ドルトムント 荒川静香
07 東京 安藤美姫
08 イエーテボリ 浅田真央
10 トリノ 浅田真央
11 モスクワ 安藤美姫
14 埼玉 浅田真央
毎日新聞 3月29日(土)21時11分配信
【浅田4年ぶり3回目の優勝 鈴木は6位】
フィギュアスケートの世界選手権最終日は29日、さいたまスーパーアリーナで行われ、女子ショートプログラム(SP)で世界歴代最高の78.66点をマークして首位に立った浅田真央(中京大)がフリーで138.03点を挙げて合計216.69点とし、4年ぶりの優勝で日本人初となる3回目の頂点に立った。2位は207.50点のユリア・リプニツカヤ(ロシア)、3位は203.83点のカロリナ・コストナー(イタリア)。
現役最後の演技に臨んだ鈴木明子(邦和スポーツランド)は6位、村上佳菜子(中京大)は10位だった。
アイスダンスはアンナ・カッペリーニ、ルカ・ラノッテ組(イタリア)が優勝し、キャシー・リード、クリス・リード組(木下ク)は18位に終わった。
毎日新聞 3月29日(土)21時21分配信
動画をお借りします。
【トリプルアクセル成功「ベスト3に入るくらいの演技」】
日本中を感動の涙に包んだソチ五輪の女子フリースケーティング(FS)から約1カ月。浅田真央(中京大)が再び大観衆を熱狂させた。3月27日に行われたフィギュアスケート世界選手権の女子ショートプログラム(SP)は、パーフェクトな演技を披露した浅田が女子SPの世界歴代最高得点となる78.66点をたたき出し、首位に立った。
演技冒頭のトリプルアクセル。スピードに乗った助走から高く前に跳び上がると、着氷もきれいに決まった。「『やった!』って思いました」という会心の大技に付いたGOE(出来栄え点)は1.86点と高い加点。これで流れに乗った浅田は、『ノクターン』の優しい旋律に合わせ、1つずつ丁寧かつ華麗に技を繰り出していく。初恋のイメージそのままに浅田の表情も柔和になり、会場内は幸せな雰囲気に包まれていった。最後のレイバックスピンで回っている最中に、待ち切れなくなったファンはスタンディングオベーションを始める。地鳴りのような大歓声、リンクに投げ込まれるたくさんの花束。誰もが浅田の演技に酔いしれていた。
「今日は自分の知っている方もたくさん見に来てくれていました。今まで支えてくださった方のため、応援してくださるファンのため、そして自分のためにも良い演技をしようと思っていました」
78.66点は、2010年のバンクーバー五輪でキム・ヨナ(韓国)が出した78.50点という記録を上回る。4年間破られることがなかった前人未到のスコアを、集大成のシーズンに、しかも日本開催の世界選手権で打ち立てた浅田。「今日のSPは、私が今までの試合で滑ってきた中でも、ベスト3に入るくらいの演技だったと思います。自分の点数にびっくりしていますし、歴代最高得点と聞いたときはすごくうれしかった」と、本人も大満足の結果だったようだ。
【悔しさが残ったソチ五輪】
浅田にとって、今大会のテーマを一言で表すならば「雪辱」となる。2月のソチ五輪では金メダル獲得を目標に掲げながら、結果は6位。FSでアクセルを含めた6種類のトリプルジャンプを転倒なく跳び切るなど本来の実力を発揮したが、SPの出遅れが響き、表彰台にすら届かなかった。
ソチではのしかかるプレッシャーに本来の自分を見失っていた。大会前まで好調を維持していながら、団体戦のSPで今季ワーストのスコア(64.07点)を出すと、そのまま悪い流れを個人戦のSPまで引きずってしまった。「やっぱり気持ちに問題がありましたね。自分が思っていたより、プレッシャーに押しつぶされていたみたいです」。今は冷静に分析できる。だが当時は「どうしてこうなったのか原因が分からない」と、茫然自失の状態だった。
開き直るしかなかったFSでは「久々にやり切ったと思える演技ができた」と笑顔を見せたものの、悔しさは消えていなかった。帰国後も世界選手権に向けてすぐに練習を開始。1週間ほどは試合の疲れや時差の影響で、体力的にも厳しかったようだが、その後は五輪前と変わらない練習量を積んできた。
「五輪では取り返しのつかないミスをしてしまい、すごく悔しかったんです。そういう意味でこの世界選手権は自分にとって、非常に重要な大会です。これまで経験してきたことを生かして、自分を追い込んでいきたいと思っています」
SPを2日後に控えた公式記者会見で、浅田は静かにそう決意を語った。
【目標が“内容”で良い効果を生む】
24日に現地入りした浅田は好調を維持していた。初日の公式練習からトリプルアクセルは高い確率で成功。五輪期間中は日によって1度も跳べないことがあったものの、今回は安定感があった。何より良かったのがその表情だ。プレッシャーに苛まれている様子はなく、時おり笑顔を見せながら、充実感を漂わせていた。
世界選手権の目標を「SPとFSで良い演技を2つそろえること」にしているのも良い効果を生んでいる。五輪の目標が「金メダル」という“結果”だったことに対して、今回はより“内容”に重きを置いている。自分の演技に集中すれば、自ずと得点は付いてくるもの。浅田もそれを感じていた。
「今日はアクセルも良かったですし、ほかの要素もすべて今季ベストでした。自分の気持ちが後ろ向きになってしまってはだめだと思うので、とにかく何も考えず無心になれたことが良かったと思います」
五輪で味わった苦い経験が浅田を駆り立てる原動力になったことは間違いない。SPの『ノクターン』は昔から思い入れが強い曲で、だからこそ集大成のシーズンに滑ることを選んだ。にもかかわらず、ソチでは満足のいく演技ができなかったのだ。
「私は今回滑る前に、五輪の悔しさを晴らしたいと思ってずっとやってきました。なので今日は最初からしっかり集中して自分の愛溢れる『ノクターン』を滑ろうと。こういう演技ができたのもそうした気持ちがあったからかもしれません」
【6種類トリプルに再び挑戦】
世界歴代最高得点を出しながら、浅田と2位カロリーナ・コストナー(イタリア)の差はわずか1.42点しかない。ソチ五輪の金・銀メダリストは不在だが、5位のグレイシー・ゴールド(米国)までが70点台をたたき出すなど、今大会はまれに見るハイレベルな争いとなっている。火をつけたのは5人のうち1番最初に滑った浅田だった。今季最終戦を良い形で締めくくるには、目標としていたようにFSでも最高の演技を披露する必要がある。
現時点ではソチ五輪と同様に、6種類トリプルに再び挑戦することが有力視されている。前回は大きなミスこそなかったものの、苦手のルッツでエラーを取られており、完璧な演技とは言えなかった。今大会はソチ以上の滑りを目指している。浅田の目はすでにFSへ向いていた。
「今日の演技に点数をつけるとしたら100点です。今シーズン最後の試合でこういう演技ができたのは最高ですけど、まだFSが残っています。五輪で叶わなかったSPとFSで2つ良い演技をそろえるという目標は半分しかクリアしていないので、気持ちを切り替えたいと思います」
現在の調子であれば、この目標を達成する可能性は十分にあるだろう。FSで6種類トリプルを成功させれば、キム・ヨナが持つ合計スコアの世界歴代最高得点(228.56点)更新も決して夢ではないはずだ。さらなる高みへ――浅田真央は進化を止めない。
<了>
(取材・文:大橋護良/スポーツナビ) 2014年3月28日 11:15
日本中を感動の涙に包んだソチ五輪の女子フリースケーティング(FS)から約1カ月。浅田真央(中京大)が再び大観衆を熱狂させた。3月27日に行われたフィギュアスケート世界選手権の女子ショートプログラム(SP)は、パーフェクトな演技を披露した浅田が女子SPの世界歴代最高得点となる78.66点をたたき出し、首位に立った。
演技冒頭のトリプルアクセル。スピードに乗った助走から高く前に跳び上がると、着氷もきれいに決まった。「『やった!』って思いました」という会心の大技に付いたGOE(出来栄え点)は1.86点と高い加点。これで流れに乗った浅田は、『ノクターン』の優しい旋律に合わせ、1つずつ丁寧かつ華麗に技を繰り出していく。初恋のイメージそのままに浅田の表情も柔和になり、会場内は幸せな雰囲気に包まれていった。最後のレイバックスピンで回っている最中に、待ち切れなくなったファンはスタンディングオベーションを始める。地鳴りのような大歓声、リンクに投げ込まれるたくさんの花束。誰もが浅田の演技に酔いしれていた。
「今日は自分の知っている方もたくさん見に来てくれていました。今まで支えてくださった方のため、応援してくださるファンのため、そして自分のためにも良い演技をしようと思っていました」
78.66点は、2010年のバンクーバー五輪でキム・ヨナ(韓国)が出した78.50点という記録を上回る。4年間破られることがなかった前人未到のスコアを、集大成のシーズンに、しかも日本開催の世界選手権で打ち立てた浅田。「今日のSPは、私が今までの試合で滑ってきた中でも、ベスト3に入るくらいの演技だったと思います。自分の点数にびっくりしていますし、歴代最高得点と聞いたときはすごくうれしかった」と、本人も大満足の結果だったようだ。
【悔しさが残ったソチ五輪】
浅田にとって、今大会のテーマを一言で表すならば「雪辱」となる。2月のソチ五輪では金メダル獲得を目標に掲げながら、結果は6位。FSでアクセルを含めた6種類のトリプルジャンプを転倒なく跳び切るなど本来の実力を発揮したが、SPの出遅れが響き、表彰台にすら届かなかった。
ソチではのしかかるプレッシャーに本来の自分を見失っていた。大会前まで好調を維持していながら、団体戦のSPで今季ワーストのスコア(64.07点)を出すと、そのまま悪い流れを個人戦のSPまで引きずってしまった。「やっぱり気持ちに問題がありましたね。自分が思っていたより、プレッシャーに押しつぶされていたみたいです」。今は冷静に分析できる。だが当時は「どうしてこうなったのか原因が分からない」と、茫然自失の状態だった。
開き直るしかなかったFSでは「久々にやり切ったと思える演技ができた」と笑顔を見せたものの、悔しさは消えていなかった。帰国後も世界選手権に向けてすぐに練習を開始。1週間ほどは試合の疲れや時差の影響で、体力的にも厳しかったようだが、その後は五輪前と変わらない練習量を積んできた。
「五輪では取り返しのつかないミスをしてしまい、すごく悔しかったんです。そういう意味でこの世界選手権は自分にとって、非常に重要な大会です。これまで経験してきたことを生かして、自分を追い込んでいきたいと思っています」
SPを2日後に控えた公式記者会見で、浅田は静かにそう決意を語った。
【目標が“内容”で良い効果を生む】
24日に現地入りした浅田は好調を維持していた。初日の公式練習からトリプルアクセルは高い確率で成功。五輪期間中は日によって1度も跳べないことがあったものの、今回は安定感があった。何より良かったのがその表情だ。プレッシャーに苛まれている様子はなく、時おり笑顔を見せながら、充実感を漂わせていた。
世界選手権の目標を「SPとFSで良い演技を2つそろえること」にしているのも良い効果を生んでいる。五輪の目標が「金メダル」という“結果”だったことに対して、今回はより“内容”に重きを置いている。自分の演技に集中すれば、自ずと得点は付いてくるもの。浅田もそれを感じていた。
「今日はアクセルも良かったですし、ほかの要素もすべて今季ベストでした。自分の気持ちが後ろ向きになってしまってはだめだと思うので、とにかく何も考えず無心になれたことが良かったと思います」
五輪で味わった苦い経験が浅田を駆り立てる原動力になったことは間違いない。SPの『ノクターン』は昔から思い入れが強い曲で、だからこそ集大成のシーズンに滑ることを選んだ。にもかかわらず、ソチでは満足のいく演技ができなかったのだ。
「私は今回滑る前に、五輪の悔しさを晴らしたいと思ってずっとやってきました。なので今日は最初からしっかり集中して自分の愛溢れる『ノクターン』を滑ろうと。こういう演技ができたのもそうした気持ちがあったからかもしれません」
【6種類トリプルに再び挑戦】
世界歴代最高得点を出しながら、浅田と2位カロリーナ・コストナー(イタリア)の差はわずか1.42点しかない。ソチ五輪の金・銀メダリストは不在だが、5位のグレイシー・ゴールド(米国)までが70点台をたたき出すなど、今大会はまれに見るハイレベルな争いとなっている。火をつけたのは5人のうち1番最初に滑った浅田だった。今季最終戦を良い形で締めくくるには、目標としていたようにFSでも最高の演技を披露する必要がある。
現時点ではソチ五輪と同様に、6種類トリプルに再び挑戦することが有力視されている。前回は大きなミスこそなかったものの、苦手のルッツでエラーを取られており、完璧な演技とは言えなかった。今大会はソチ以上の滑りを目指している。浅田の目はすでにFSへ向いていた。
「今日の演技に点数をつけるとしたら100点です。今シーズン最後の試合でこういう演技ができたのは最高ですけど、まだFSが残っています。五輪で叶わなかったSPとFSで2つ良い演技をそろえるという目標は半分しかクリアしていないので、気持ちを切り替えたいと思います」
現在の調子であれば、この目標を達成する可能性は十分にあるだろう。FSで6種類トリプルを成功させれば、キム・ヨナが持つ合計スコアの世界歴代最高得点(228.56点)更新も決して夢ではないはずだ。さらなる高みへ――浅田真央は進化を止めない。
<了>
(取材・文:大橋護良/スポーツナビ) 2014年3月28日 11:15